Ryuzo 琉球造形研究

受水走水 南城市玉城/史跡復元

受水走水うきんじゅはいんじゅ
南城市玉城/史跡復元

沖縄県・南城市指定文化財(史跡)。琉球王国時代、国家の繁栄と五穀豊穣を願い、琉球民族の祖と伝わる「アマミキヨ」にゆかりのある地を巡礼した祭祀「東御廻り(あがりうまーい)」の拝所のひとつ。湧水が豊富な稲作発祥の地とされており、歴代の琉球国王や王府の最高神女官・聞得大君(きこえおおきみ)がこの地を訪れたとも伝えられています。現在、見られる岩肌部分は、2005年の復元整備事業により石彫で再現されました。

 

首里城書院・鎖之間しょいん・さすのま庭園
那覇市首里金城町/史跡復元

国指定文化財(名勝)。琉球王国時代、王府の政治・文化の中枢であった首里城の正殿南側に位置しています。国王や王子が日常的に過ごしていた「書院・鎖之間」は、中国からの冊封使(さっぽうし)などの賓客を接待する際に、個人的な関わりを示す場としても重要な意味を持っていたといわれます。発掘調査の結果、両殿に面する庭園は遺構の状況が良好であることがわかり、2007年の修復事業によってその価値が顕在化されました。

龍淵橋勾欄羽目りゅうえんきょうこうらんはめ
沖縄県立博物館・美術館 所蔵/模造復元

首里城のほとりにある石橋の勾欄(欄干)に施された彫刻で、オリジナルの築造は1502年。龍・鶴・亀などがあり、戦前まで優れた芸術作品として知られていました。残存する勾欄羽目や古写真などをもとに2020年に模造復元を行いました。

玉陵石獅子たまうどぅんいしじし
沖縄県立博物館・美術館 所蔵/模造復元

第二尚氏の陵墓「玉陵(たまうどぅん)」の石獅子。琉球の獅子には珍しく立ち上がった姿で、1501年頃の製作とされます。残存品は沖縄県の指定有形文化財。経年による摩耗や戦災で欠損した部分に検討を重ね、2020年に模造復元しました。

浦添城跡うらそえじょうせきワカリジー(為朝岩)
浦添市前田/史跡復元

琉球王国誕生以前、三山時代の中山の王都「浦添グスク」の東端に位置する巨岩。冬至の日に久高島の方角から上がる太陽の光はワカリジーの頂上を通りグスクに至ります。岩そのものがご神体とされ、2014年に復元整備が完了しました。